映画『風立ちぬ』

中学時代、寝る前には必ず「もののけ姫」を視聴する習慣があり、

風邪をひいても、試験期間中でも、この習慣だけはストイックなまでに守り続けてきたジブリ視聴者界のイチローが僕だが、

そのお陰でいつまで経っても心が純粋なままで大人になりきれないという病気になってしまった。

マックを半年食べ続けて入院した人がいたが、どんなものでもやりすぎはよくないってことなんだと思う。

イチローは野球のやりすぎで肘が痛いのか、いつもバッターボックスで右肘を伸ばす運動をしている気がする。

かわいそうだ。

そんな日本人の心の成長を阻むジブリの最新作「風立ちぬ」が先週土曜日公開となり、

昨日娘を連れて観てきた。

僕も娘も心が中学生なので(娘は身も中学生なので健全)、

今回も自分だけ不思議な何かを手に入れちゃう系のSFを期待してワクワクしながら行ったのだが、

なんか違った。

戦時中を生きた飛行機設計士の人生を描いたような感じだったっぽい気がしなくもなかったが、

全体的に特に大変なことやすごいことは起こらず、主人公は割りとまともに順調に生きているようだった。

嫁さんが病気にかかっているようだったが、まあそれ自体はよくあることで、

自分自身は至って健康なエリートサラリーマンなので、ふーんという感じ。

ただ、主人公は変な夢をよく見ているようで、若干明晰夢を使いこなしているきらいもあった。

多分ワクワクして観に行ったからダメだったんだと思う。

こちらの問題。

物語自体には正直特に何の感想もないのだが、

あの時代の感じというか、人々の触れ合いや、街並みや、街の音や、働き方、そういうところは心地よかった・・・かな。

観終わって新宿の街に出た時、少し寂しいというか、映画の中の世界観の方が心地よいな、と一瞬思った、という程度の話だが。

娘とも、「ありゃ俺らみたいな子どもが見るもんじゃないな」「そうだね、よくわかんなかった」という一言だけでこの映画の話題は終わり、

腹が減ったので、嫁も連れて焼肉行って、24観てやっぱ現代のハイテクかっけー!ってなって寝た。

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